天下堂

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遠近両用レンズ2012.03.12

遠近両用レンズについてご質問をいただく事がありますので、お答えさせていただきます。

「外観について」
今の遠近両用レンズは昔のバイフォーカルレンズ(近用部分に小窓が突いたレンズ)と違って短焦点レンズとほぼ変わりません。ちなみに、小窓の付いたバイフォーカルレンズの取り扱いもございます。

「見え方について」
レンズの上側に遠くを見る為の度が入り、レンズの下側に近くを見る為の度が入ります。「遠くの度」と「近くの度」の間の度は緩やかに切り替わっていきます。
ちなみに、バイフォーカルは「遠くの度」と小窓部分の「近くの度」が明確に切り替わります。

「遠近両用レンズはいつから必要なのか」
一般的に老視(老眼)が始まるのは40代中間頃が多いです。
ただ、近くが見づらいと感じるのは個人差があって「遠視」「近視」「乱視」の要素や生活環境、いままで裸眼で過ごしてきたのかどんな眼鏡もしくはコンタクトを使用してきたのか、など千差万別です。

なので、いつから必要なのかを決めるのは装用者自身に委ねられます。
あえて遠近両用にせず、遠く用と近く用の眼鏡を使い分けている方もいらっしゃいます。

「遠近両用レンズの利点」
眼鏡を掛けたまま遠くも近くも見えるようになるので、掛け外し(もくは掛け変え)の手間が無くなります。
お買い物のときなども価格や賞味期限、原材料等が見易くなります。ケータイメールにも便利です。

「遠近両用レンズの欠点」
年齢に応じて近くを見るための度数が強くなります。なので、以前は新聞を読んだりパソコンを使用するときに遠近両用眼鏡1つあれば事足りていたのに、中近レンズや老眼鏡との併用が便利になる場合がございます。

「遠近両用レンズの品質」
遠近両用レンズと一口に言ってもその性能は様々です。設計が何十年も前のタダ同然のレンズもあれば、各レンズメーカーが威信をかけて作った最新の高性能レンズもございます。

当店ではリーズナブルなスタンダートレンズや高価でハイスペックなものまで各種取り扱いがございますので、実際に見え方を確認していただいてからレンズのご提案をさせていただいております。全て日本製です。

「遠近両用レンズの使い易さについて」
遠近両用レンズは「気持ち悪くなる」とか「使い辛い」とか耳にしたことがあるかと思います。
レンズ性能の良し悪しや、度が装用者に合っているかどうかという要素も大事なのですが
フィッティングとアイポイントの設定が正確に合っているのかも重要になります。

「フィッティング」とは掛け具合の調整のことです。「アイポイントの設定」とは眼鏡を掛けたときに黒目の位置がレンズのどの部分にくるのか基準として使い易いレイアウトに設定することです。
これが合っていないと高性能レンズを使っても結局、使い辛い眼鏡になってしまいます。
「レンズ性能+度数+フィッティング+アイポイント設定」この要素が正しく作用すると快適な遠近両用眼鏡になると思います。

遠近両用レンズをこれからお考えの方、諦めてしまった方、もし良かったら一度お話だけでも寄っていただければと思います。宜しくお願いいたします。

写真:spec espace/鯖江  モデル/ES-5405  マテリアル/アセテート