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持ち込みフィッティングを始めた理由の話 〜たぶん今回が最後です〜2024.02.10

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私が眼鏡に関する知識や技術の基礎を学んだのはキクチ眼鏡専門学校という眼鏡の学校。

レンズの加工方法や検眼や眼の解剖学、コンタクトレンズについての知識
など眼に関する様々なことを学びました。

その中でフィッティング(眼鏡の掛け具合調整)の授業がございまして
当時の担当の先生がフィッティングに人生を捧げたと言っても過言でないくらい
一つの道を追求し極めたゴットハンドと呼ばれている先生だったのです。

※15年前に書いたブログは →  こちら

当時、先生との何気ない会話で

引退後は繁華街などで眼鏡の調子が悪そうな人を探して
フィッティングして(眼鏡の掛け具合を良くして)
小遣い稼ぎをしたい(笑)と

言っていたのがずっと忘れられず今に至ります。

自分には街中で突撃して眼鏡の調子を良くしてしまうような芸風(笑)は
一生無理だと思っていましたが、自分のテリトリー(お店)に
招き入れて調子を良くすることなら出来るかもと思いました。

それの実現のためというのが持ち込みフィッティングを
始めた理由の一つでもあります。

 

そして、眼鏡作製技能士という国家資格が誕生したこと。

車には自動車整備士の資格があるように、髪を切るには美容師、理容師の資格があるように
眼鏡にも国家資格ができたんです。

車の整備に工賃があるように、髪を切っていただくのにカット代があるように
眼鏡の技術にも金額が発生する未来がきても良いんじゃないかと思っております。

例えば、これから個人で眼鏡屋を始めたいと思った眼鏡士がいて
検眼機や加工機を準備し、お客様に喜んでいただけるような眼鏡の仕入れを行う。

どんな眼鏡フレームを取り扱うのかで違いは出ますが、それなりの本数を準備するとなると
日本や欧米のアイウェアブランドは初期仕入れの金額が結構びっくりする額になります。

もし、眼鏡に関する技術がある程度収入の見込みになるのなら、お店が軌道に乗るまでの
助けにきっとなってくれるんじゃないかと思います。

 

と、まぁ希望的観測も含めてつらつらと書かせていただきましたが
持ち込みフィッティングというサービスが世の中でどれくらい必要とされるのかは
やってみなくては分からなかったので始めさせていただいた次第でございます。

フィッティングの恩師が眼鏡学校の授業の中で仰っていた言葉

「お前ら、なんで飯が食えるかわかるか?それはお前の仕事が社会に必要とされているからだよ。もし、食えなくなるなら、その仕事は社会に必要ないってことだから、また別のことをやれば良いんだよ。俺は幸せ者だよ。こうやってフィッティングだけで飯が食えているんだから。」

とりあえず半年間、持ち込みフィッティングやっていきます。
継続するかどうかは社会が判断してくれるでしょう。

最後まで読んで下さって有難うございました。